今回は「社員の人手不足から脱する人材活用方」について取り上げます。なかなか正社員の人材が増えず人手不足の悩みを抱える企業は一層増え続けています。コロナ禍から業績などの状況が回復しつつある中でも、人材採用・活用においてはそのような状況は珍しくありません。本記事では、正社員不足の実態を見ながら、人材を見つけ、プロジェクトを推進していくための具体的なアプローチをご紹介します。新しいプロジェクトを成功へ導くためにも、参考にしていただければと思います。外部人材活用を選択肢の1つに外部人材活用の入口として、まずは検討段階にフォーカスしてみます。このステップで先入観を抱いて外部人材活用を諦めてしまうケースも少なくありません。そこで、最初に疑問に思うポイントや不安点を見ていきましょう。【Question】そもそも外部人材活用のメリットって?外注との違いは?外部人材活用は、個人と業務委託契約を結び、特定の範囲や業務内容を依頼することを指します。一般的に「外注」という言葉もよく耳にしますが、外部人材活用は “業務を発注する” という意味では外注のひとつとも言えると同時に、外注は依頼する先が個人・法人どちらも含むほか、契約の種類も様々という点で違いがあります。また、正社員採用と外部人材活用では、契約形態の違いが顕著です。正社員採用であれば企業が雇用契約を元に採用しますが、外部人材活用の場合は個人と企業が取引契約を結ぶ形になります。正社員の場合、採用までに時間がかかったり、その後の人材育成などで負担が大きくなる場合も少なくない一方で、外部人材の場合はその時に求めている人材を探すことになるので早期に獲得できるほか、すでに経験を持った人材を活用できるので育成の必要がないことも大きいと思います。他にも、必要なタイミングで稼働時間を調整しながら業務を依頼できるため、新規事業立ち上げや予算が限られているプロジェクトなど企業のフェーズに合わせて、専門的なスキルや経験値を持った人材のノウハウを確保できるという点もメリットとして挙げられます。▼外部人材活用の基本メリット求めている即戦力人材と早期にマッチングできる経験を持った人材を活用でき、育成不要で社内にないノウハウをすぐ活かせる必要な期間・量で必要な業務を柔軟に依頼できる▼オススメのアクション既存の取引先・外注先を見返しながら、外部人材を活用した方がコストが抑えられそうだったり、外部人材活用のメリット(ノウハウの蓄積など)の方が勝る点がないか比較検討してみましょう!【Question】取引上のリスクやトラブルが不安!何をすれば良い?業務委託契約を結ぶ際には、下請法やガイドラインの内容を把握しておくと良いでしょう。取引する際に、自社の資本金規模によって下請法の対象範囲に入るのかどうかをチェックしてみたり、政府がガイドラインに記載している望ましい取引例や問題となり得る例などを押さえておいたりすると、事前にトラブル回避策を練ることも可能になり安心です。また、まずは小さなプロジェクトや一部作業から外部人材へ委託するなど、段階を踏んで外部人材活用を行ってみるといった工夫も、不安材料を低減するひとつの手になるかもしれません。その他、企業の中には個人事業主と契約や取引が行えないケースもあります。外部人材活用が初めての場合の検討段階で、自社の経理ルールなども把握しておくとより良いでしょう。(私たち『スキイキ』では人材への報酬支払を代行精算する機能がありますので、そうしたケースでもご利用いただけます。)▼オススメのアクション個人事業主との契約や取引が可能かどうかや、これまでに他部門などで問題が無かったかなど、事前に担当部署へ確認してみましょう!募集の計画(業務要件の整理)を立てる外部人材活用を進めることになった場合、社員を採用する時と同様に募集計画を立てていきます。その中で、採用の方針や基準、ターゲットなどを決めて募集要項を作成する必要がありますが、この段階でもつまずきやすいポイントがあるので見ていきましょう。【Question】外部人材の働き方のイメージがつかない。正社員と同じ募集要項で良い?外部人材活用の場合は、募集要項は正社員採用の場合とは異なります。企業が雇用するのではなく、取引契約を結ぶという形のため、どのように外部人材を活用したいかによって条件を設定することができます。例えば、業務時間帯や場所なども双方の合意のもとで決めれば良いため、まずは求めている職種や役割に合わせて募集要項に記載していくと良いでしょう。その後稼働時間を設定するところから始め、参加必須の会議があるのか、社員と同様に日中に稼働が必要なのか等を詰めていくのがポイントです。こちらの事例のように、出社の有無等が当初の募集要項から変更になり、トラブルに発展することもあります。出社や客先等への訪問が発生する可能性があるのか、事前に確認しておくことも大切です。外部人材は、フリーランスで複数の業務を抱えている場合もあれば、副業として業務に携わる人材もいます。そのため、必ずしも平日日中に稼働時間を取るとは限りませんし、業務する場所も自宅以外の拠点を持っていることもあります。外部人材活用という、正社員採用とは異なる人材獲得方法を使っているという考え方をすると良いでしょう。知人や、その紹介ですぐに人材が見つかりそうな場合、業務要件や求めるスキルに関して明文化しないまま、業務を開始してトラブルになるケースもあります。また、トラブルを恐れて強く指摘できずに不満を溜めてしまうこともあるでしょう。そのため、どのようなスキルや業務要件を求めているのかを明文化しておくことが重要です。▼オススメのアクション外部人材の活用目的を明確にして、募集要項を作成していきましょう!外部人材と出会う募集要項を作成したものの、「なかなか求める人材がいない」「そもそもどこで募集したらいいかわからない」など、この段階でも悩みは多いものです。外部人材とのマッチングに関しても基礎を押さえておきましょう。【Question】外部人材とはどこで出会えばいいの?外部人材を見つける際には、『スキイキ』のようなマッチングプラットフォームの活用がおすすめです。マッチングプラットフォームを活用すると、様々なスキルを持った人材に出会える可能性が広がったり、採用過程やその先の契約までの流れがスムーズに進められたりします。『スキイキ』の場合、登録している外部人材の職種が様々で、対応できる業務の幅が広かったり、バリエーションが豊富だったりします。そのため、求めるスキルを持った人材に出会いやすいのが特徴と言えます。また、専任担当によるサポートも充実させていますので、募集要項の見直しや応募者とのやり取りに関するアドバイスについてもお気軽にご相談いただけます。実際にスキイキを活用している企業の方々への事例インタビューも随時していますので、生の声としてぜひ参考にしてみてくださいね。▼オススメのアクションマッチングプラットフォーム『スキイキ』が気になった方はサービス紹介資料もダウンロードしてご検討を!採用時(面談や交渉)のポイント求めている人材に近い応募者が見つかった場合、次のステップは面談です。履歴書やポートフォリオなどを見ただけではわからない部分を見極める重要な段階ですが、ここでも上手くいかなかった経験や不安を抱いている企業の方は少なくありません。押さえておくと良いポイントを見ていきましょう。【Question】面談などで、外部人材ならではの着眼点はある?外部人材活用にあたってより重視されるのが、成果の部分です。専門性が高く、スキルや経験を持った人材を活用するため、"成果に向き合い、企業に貢献してくれる人材なのか"に着目する必要があります。また、短期間で高いパフォーマンスを上げてもらうためには、基礎的なコミュニケーション能力が備わっているのかという部分もチェックしましょう。プロジェクトやチームのメンバーと円滑に業務を遂行するために必要不可欠だからです。スキルや経験が自社の課題にマッチしているかという観点も確認しましょう。上記の事例のように、一般的に事務経験が豊富であったとしても、業界やその領域に対応できるのか等も見極めることが大事です。人材が持つ経験やノウハウを自社で既に持っていたとすると、コストが無駄になってしまいますし、業務領域が少しずれていたとすると、課題解決ができずに終わってしまうことになるので、注意しましょう。▼オススメのアクション自社・チームの課題を明確にして、成果を出して課題解決できるスキルを持つ人材かを見極めましょう!採用後(稼働開始)のポイント面談を経て、契約も済ませた後、「業務をどのようにスタートさせたらいいのか?」「どのように外部人材と関わればいのか?」といった悩みを抱えるケースもあるでしょう。正社員採用の場合は、研修制度が既にあって流れが決まっていますが、外部人材の場合は何から取り組めばいいのかを見ていきましょう。【Question】採用後のコミュニケーションの取り方は?定期的に面談を行ったり、ヒアリングシートを書いてもらったり、対話する場を設けることが大切です。特に外部人材は、自社の企業文化に合わせながら、業務において早期にパフォーマンスを出すことを求められます。そのため、情報のキャッチアップのためにも定期的にコミュニケーションが取れる環境を作ると良いでしょう。この事例のように、動き出しが遅いために面談を設定するのは、対処法としては良いことですが、事前に積極的に業務に取り組んでくれそうかを確認しておくことも併せてしておきましょう。過去実績や業務への取り組み姿勢を事前に聞きながら、採用面談の段階からコミュニケーションをしっかり取れる関係作りをしていくことが重要です。外部人材は育成不要だからということで、稼働開始後に丸投げで任せきりにしてしまうケースもあります。外部人材もチームの一員と捉え、いかに業務連携できるかという視点を持つことが欠かせません。そうすることで、社内にも外部人材が持つノウハウを共有してもらえたり、新たなアイデアを生み出すような協働関係につながっていくはずです。▼オススメのアクション定期的なコミュニケーションの場を設け、チームの一員として連携を意識しましょう!いかがでしたか?今回は、外部人材活用のプロセスをQ&Aという形で解説しました。みなさんが疑問に思っていた点は解消されたでしょうか。外部人材活用は、企業やプロジェクトの状況に合わせながらのスモールスタートも可能です。不安が少しでも和らいで「外部人材も候補になるかも」と思っていただければ幸いです。