今回は「広報・PRの業務委託」について取り上げます。昨今、企業の社会的責任が追求される中、SDGsへの取り組みやESG経営などのような活動を、ステークホルダーに発信する重要性が高まっています。その役割を担うのが広報ですが、人材不足や予算に制約があるといった課題を抱えている企業も多いはずです。本記事では、これらの課題を解決するための選択肢として、広報領域での業務委託活用のイメージやメリットなどを解説していきます。重要な役割を担う広報・PRは専門領域のプロに任せるのがベスト?近年よく取り上げられる「SDGs」や「ESG経営」にはじまり、企業のブランドイメージを向上させたり社会からの信頼を得たりするために、それらの取り組みを発信する広報・PRの重要度は増しています。広報はアメリカから入ってきた比較的新しい概念で、「Public Relations」という言葉、直訳すれば「社会と人々との関係」と表されます。かつて広報の主な対象はマスコミでしたが、バブル崩壊後の情報社会の発達が進むにつれ、株主・投資家、従業員、地域住民、消費者などあらゆるステークホルダーに広がっていきました。広報の内容はIRや環境・社会貢献活動の発信など多岐にわたり、経営と切っても切り離せない重要な位置づけとなり、戦略的に取り組む企業も増えています。また、SNSなどの発達によってさらに迅速な対応が必要になってきています。そこで、広報・PR業務の一部を専門の外部企業に委託する企業もあり、広報のための専門誌『広報会議』の調査によると、PR会社と契約している企業は約37.3%という結果が明らかになっています。ここからも、多くの企業が社内の人材・ノウハウ不足を補うために、外部のプロフェッショナルへ業務を委託していることが伺えます。PR会社に委託している業務としては「リリース配信」が最も多く、次いで「クリッピング」「リリース作成」などが上位を占めています。これから企業としての発信を強化するために、広報により力を入れる企業が増えると予想されます。そのような流れの中では、早期から外部への業務委託を検討していくのも重要となってきそうです。広報・PRではどんな業務を委託できる?3つのタイプを紹介!広報・PRの業務を委託するといっても、実際にイメージが沸かないかもしれません。ここでは、広報・PRの業務のタイプを整理していきます。【業務1】プレスリリース作成や配信、クリッピング業務などマスコミや社会に向けて企業経営や商品・サービス情報の発信を行うためのプレスリリースの作成・配信、自社メディアでのコンテンツ制作、自社に関する報道内容のクリッピングなどの業務があります。これらの業務では、正確かつスピーディーに情報を発信していくことが重要ですが、その領域の専門家に依頼することで、アピールしたい情報を的確に伝えることができるでしょう。また、これらの業務は一時的なものが多いので、多忙な時期だけ臨時で業務委託を活用するということも可能です。【業務2】メディアとのリレーション構築、取材やイベント対応など自社が情報を届けたいターゲットに沿って、アプローチするべき媒体を見つけるためのメディア研究や、メディア関係者との情報交換、取材・イベント対応などを行うメディアリレーションズ構築です。自社のニュースを世間に伝え認知拡大を図る上で、幅広く情報発信する役割を持つメディアを最大限活用することも、広報担当者の役割になります。ただ、マスコミ業界の慣習やイベントでの立ち回り、リスクへの対応など、経験やメディア関係者との人脈が必要な部分も多いので、ノウハウを持ったプロに依頼するほうが安心だという場合もあります。【業務3】ブランディングやインナーブランディング強化など自社は社会の中でどのような役割を果たしているのかを明確にし、発信していくためのブランディングです。社会や消費者からのブランドイメージ向上はもちろん、従業員の自社への愛着形成や採用活動へ好影響を及ぼします。社内で行なうのも可能ですが、第三者の目で見て課題発見したり、ほかの企業での実績を活かしたりできるという点では、外部に委託するほうが効果的なケースもあると考えられます。【参考】外部のプロ広報人材の募集事例広報・PR業務は、企業によって組織体制も異なり、担当者が1人で取り組んでいる企業もあれば、大きなチームを組んでそれぞれの事業部ごとに担当しているケースもあります。そのため、プロジェクトやチームの規模に合わせて、即戦力を必要な期間だけ活用できる「外部のプロ人材への業務委託」による人材確保は親和性が高いと言えます。業務委託する際の人材マッチング方法としては、私たち『スキイキ』のようなマッチングプラットフォームの利用もおすすめです。実際に広報領域で業務を委託している企業もあり、日程調整サービスの開発・提供を行なっているスタートアップ企業や、女性の健康課題を解決する商品・サービスを提供している企業で、メディアとの関係構築やプレスリリースの企画・作成・配信などの業務委託を募集しているケースも出てきています。サービス紹介資料は無料でダウンロードいただけますので、ぜひ一度チェックしてみてくださいね。広報・PR領域において外部人材を活用するメリット広報・PR領域において外部のプロ人材を業務委託活用するメリットは具体的には何になるか、大きく3点に分けておさえておきましょう。【メリット1】業界・職種に特化したスキルを持つ即戦力をアサインできる広報・PR領域では情報発信するためのスキルとして、自社商品・サービスの魅力をわかりやすく伝える「文章力」や、社会の動向にも目を向け様々な情報をキャッチアップして活用する「情報収集力」、戦略に沿って効果的に情報を伝える「企画・計画力」などが求められます。これらは日々の業務の積み重ねで得られるスキルであるため、一朝一夕で培うことはできません。そのため、社内人材が手探りのまま業務を行なうよりも、経験やノウハウを持ったプロに即戦力として入ってもらうことで、様々な業務をスピーディーに推進できるでしょう。専門性が高い領域のため、他部署から異動がしにくく、広報領域の多くの業務を少ない担当者が回している場合には、より優先度の高い業務に専念できる可能性もあると考えられます。【メリット2】必要な期間に必要な分だけリソース確保できる広報とひと口に言ってもその業務は幅広く、短期的なものから中長期的に取り組むものなど、プロジェクトによって多岐に渡ります。業務委託を活用する場合、想定プトジェクト・業務の目的や体制、また期間に応じて、必要な人数の即戦力を柔軟にアサインできることもメリットになる言えるでしょう。特に、中途採用で正社員を新たに獲得するには時間がかかるケースも少なくありませんし、特定のプロジェクトの期間のみリソースを補強したい場合にはなかなか踏み出せません。そのため、マッチング・契約した後はすぐに業務に入れて、フレキシブルに稼働量や期間を調整できる外部のプロ人材を業務委託活用することで、いつでもどんなプロジェクトにも適切な体制で対応できる可能性が高まるはです。【メリット3】ノウハウの蓄積が人材育成につながる広報・PR業務は、いかに広く様々な媒体で情報発信できるかが重要です。そのため、マスコミとの関係構築や人脈づくりという部分も必要な業務のひとつになってきます。もともと繋がりが無い状態からのスタートであれば、地道に関係構築を行ない、徐々に各媒体で取り上げてもらう機会を増やしていく形となります。一方、外部人材であれば既にメディアとの関係を構築できているケースも多く、その繋がりを活用することで、自社内ではアプローチできなかった様々な媒体からの情報発信も可能になるでしょう。また、専門的なスキルが必要な広報・PR領域のノウハウを社内に蓄積できるのもメリットのひとつ。社員の人材育成にも効果的だと考えられます。いかがでしたか?今後、企業の競争力を高めていく上でも、広報・PR領域は重要な役割を担います。企業からの情報発信、広報を強化するには、外部人材の活用も選択肢の一つとなりうるのではないでしょうか。広報に限らず、様々な領域のプロ人材とマッチングが可能な『スキイキ』もぜひチェックしてみてくださいね。